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2024/02/21

着物コーデは羽織で仕上げる!季節の着こなしと選び方のコツ

レトロ着物の人気に伴い羽織のブームが再来しています。

さっと羽織るだけで着物上級者コーデができるのもうれしいところ。

もっと気軽に羽織を楽しみたいけど、選び方やルールがわからないという方もいらっしゃるでしょう。

今回は、季節や着るシーンでの選び方、羽織以外のアウターなどについて説明します。

 

羽織を選ぶときのポイント

羽織にも季節の違いや格があります。

袷や単衣など仕立ての違いや着るシーンに合わせて選ぶといいでしょう。

 

季節で選ぶ

着物と同様に、羽織も季節により異なります。

冬には袷を、春や秋には単衣の羽織を着用します。

着物は衣替えの時期に合わせて袷や単衣を着るというルールもありました。

しかし、最近は気候に合わせて自由に袷や単衣の着物を選ぶ方が増えています。

羽織も着物同様に気候に合わせて選ぶといいでしょう。

 

夏はレースの羽織をコーディネートしても素敵です。

透け感を活かしたコーディネートは夏らしさを楽しめますね。

 

着るシーンで選ぶ

室内では着用できないコートと違い、羽織は室内で着ていても問題ありません。

洋服でいうカーディガンのような感覚で、寒さ対策やコーディネートの仕上げとして選ぶのもいいでしょう。

 

フォーマルな席では

羽織はカーディガンのようなポジションのため、礼装には不向きとされています。

男性の礼装は羽織と袴を着用するため混同しがちですが、女性の羽織は礼装として着用しません。

結婚式に参列する場合などの正礼装には道行きコートがおすすめです。

昭和40年頃には卒業式や入学式などの略礼装に黒の絵羽織を着用するスタイルが大流行しました。

しかし、昭和50年代には礼装に羽織を合わせるのはマナー違反という論調が高まり着用する人は減少しました。

現在ではフォーマルで着用しない方が多いようです。

寒い時期にフォーマルな着物と合わせるときは、コートなどのアウターを選ぶといいでしょう。

 

カジュアルに着るときは

カジュアルな装いには着物に合わせた色や柄の羽織のコーディネートがおすすめです。

移動時に帯が汚れるのを防ぐ役割もあります。

寒い時期には防寒用として、春から夏は単衣や薄物の羽織がおしゃれです。

レトロな着物に長めの丈の羽織を合わせると今風のコーディネートになります。

 

素材で選ぶ

羽織も着物同様、さまざまな素材があります。

着物と同じような絹はもちろん、寒い時期にはウールやベルベットなどが人気です。

夏はレースや紗など涼しげな素材で透け感を楽しみましょう。

羽織は衿を折って着用します。

着物の衿が羽織から出てよく見えるため素材や柄、色合わせは重要なポイントです。

着物とのバランスを考えて素材や色を選びましょう。

 

羽織以外のアウターは?

羽織も寒さ対策として着ますが、ほかにも寒い時期にぴったりのアウターがあります。

礼装には羽織よりもコートを合わせたほうがいいでしょう。

洋服と兼用で着られるアウターは汎用性が高く便利ですね。

 

コート

スクエアに開いた道行衿が特徴の道行コート。

都衿や千代田衿などコートの衿型はさまざまな種類があります。

フォーマルな装いには羽織よりもコートがおすすめです。

 

道中着

衿の形が着物と同じに仕立てられているのが道中着です。

カジュアルなお出かけ着に合わせて着ましょう。

正礼装や準礼装には着ませんが、柄によっては略礼装にも着用できます。

 

雨コート

道行衿型で丈が長い雨コート。

雨から着物を守るため撥水加工が施されています。

フォーマルな着物にも着用可能です。

 

ケープコート

ケープコートは洋服と兼用で着られるため1枚あると便利です。

ウールやファーがついたコートはとても暖かく真冬でも着られます。

ベーシックな色のコートが一枚あると、さまざまな色や柄の着物とコーディネートできますよ。

 

ショール

大判のショールはさっと羽織れて、かさばらないためカジュアルなお出かけに向いています。

長方形のショールは巻き付けるようにはおったり、前をブローチなどで留めたりさまざまな着こなしが楽しみましょう。

前をボタンなどで留めて着るポンチョタイプも、着こなしの幅が広がりそうです。

寒さの厳しい日には、羽織の上に重ねるとさらに暖かく着用できます。

 

羽織のおしゃれ度をアップするアイテム

羽織をさらにおしゃれに着こなすためのアイテムが羽織紐です。

羽織紐には丸ぐけや組紐などの種類があります。

25cm前後の女短(めたん)、40cm前後の女中(めちゅう)があり、好みの長さを選びましょう。

女短はこま結びや叶結びなど、女中は蝶結びなどの変わり結びができます。

無双は中央にとんぼ玉などの飾りが付き、マグネットで着脱が可能です。

羽織紐は帯の上あたりにある乳付けへ紐を通して使います。

 

羽織のおしゃれには裏地を選ぶ楽しみもあります。

羽織の裏地を羽裏(はうら)といいます。

羽織を着ていると見えませんが、脱いだときの楽しみとして羽裏に凝る方も多くいらっしゃいますよ。

自分好みの羽裏を探して仕立てるおしゃれもいいですね。

 

お気に入りの羽織を見つけよう

カーディガンのように気軽にはおって着物のおしゃれを仕上げる羽織。

防寒だけでなく、暑い時期でもコーディネートのおしゃれ度アップのために活躍してくれます。

お気に入りの羽織をコーディネートして着物のお出かけを楽しみましょう。

粋な着方や合わせ方に迷ったら、着物のプロにぜひご相談ください。

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