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2022/08/25

きものにまつわる伝統文様

みなさん、こんにちは。

きもののほそみの細見です。

毎日暑い日が続きますね〜・・・

 

今日は、日本の伝統文様についてお話いたします。

 

数千年もの昔から世界各地で美意識を持った人間たちが衣服や装飾品

家具や壁などに、動植物や景色、また文字や模様を表現していたようです。

それぞれの国の歴史とともに受け継がれてきている文様やデザインが

伝承文様の古典だったり、また時代とともに新しい風を

反映しながら現代に息づいています。

みなさまは、きものや帯に様々な文様が用いられているのはご存知でしょうか?

日本でも、シルクロードから中国を経て渡ってきた、様々な文様を反映しながら

日本独自の文様がたくさん生み出されてきたそうです。

 

 

麻の葉紋

正六角形を基礎にした幾何学文様。形が麻の葉に似ているので付いた名で

連続模様は「麻の葉繋ぎ」と呼ばれます。きものや襦袢に染められたり、

紬のきものや帯にも用いられて根強い人気があります。

また、麻は成長が早く丈夫であるところから、

現代でも子供の産着の柄として用いられています。

 

 

霰文

江戸小紋の一種で、霰の降るさまを図案化したものです。

生地全体に大小の霰を配し裃に多く使われていました。

平安時代には細かい石畳文を「霰文」と呼び、有職文様として

地紋などに用いられていました。現代では、一般にきものの柄として

地色により年や季節を問わない文様として幅広く用いられています。

 

市松文様

二色の正方形を交互に配して形で、古くは「石畳文」と呼ばれ、

工芸染織品や室内の装飾文様として用いられており、桂離宮の石畳文の襖が

有名です。市松文様と呼ばれだしたのは、江戸時代の人気歌舞伎役者の

佐野川市松が舞台で着用した袴の柄からきたものです。現代でも

幅広い年齢層に人気があり盛装や洒落着用として、きものや帯に多数用いられています。

 

 

鱗文

地と文様の三角形が交互に配された幾何学模様だが、魚の鱗に似ているところ

から名付けられました。帯や小紋、襦袢の地紋に用いられていることが多く、

能の鬼女や歌舞伎の蛇の化身の衣装にも使われています。また、女性の厄除けとして

鱗文様を身につける風習が有り、嫁いだ娘の厄年に実家から鱗柄の帯を贈る地方もあるそうです。

 

 

唐草文

蔓草がからみあって曲線を描いている文様。

風呂敷なのに描かれているのが印象的です。古代エジプトに生まれ、

中国を経て日本に伝わったのは奈良時代だそうです。花や葡萄などと

組み合わせると「牡丹唐草」「菊唐草」「葡萄唐草」となります。

蔦は繁殖力が強く、葡萄の房はたくさん実ることから

子孫繁栄の吉祥文様とされ多くのものに用いられています。

 

亀甲文

亀の甲羅ににた正六角形の幾何学模様です。

非常に古い模様で、古代西アジアからはじまり中国を経て

渡来したといわれております。平安時代から有職文様のめでたい柄とされおり、

亀甲の中に花を入れた「亀甲花菱」、

亀甲の中に小さい亀甲を重ねた「子持ち亀甲」などがあります。

「鶴は千年、亀は万年・・・」といわれ、現代でも吉祥文様として礼装や盛装用に用いられております。

 

紗綾形

卍の字を崩して組み合わせた端正な幾何学模様。

連続模様として用いられることが多く、雷文繋ぎとも言います。

桃山時代に明から伝わった織物の紗綾の地紋に使われていたことから

名付けられたそうで、江戸時代には、紗綾形に梅や欄、竹、菊の四君子をあしらった

「本紋・・・ほんもん」が徳川家の定め柄として

衣装や寝具の地紋に使われていたそうです。

現代も、双方と格調ある文様として、婚礼衣装や振袖の地紋などに用いられています。

 

 

青海波

青海波とは雅楽の一つで唐楽に属する管弦、舞楽の曲名です。

雅楽中最も優美で華麗な名曲とされ、その舞曲に用いた衣服の染模様で、

波紋の一種になります。円心を互い違いに重ね扇状の形が連続して

重なり合う幾何学文様。日本にも古くから伝わり、陶器や蒔絵、舞楽や能の装束、

小袖などに用いられました。現代でも、きものや帯、工芸品などに用いられています。

波文は他に「立波(浪)文」「荒波」「片男波」「渦巻き波」などがあります。

 

 

立涌

平安時代より宮中で用いられた有職文様の一つで、

相対した山形の曲線が均等にふくらみすばまりを

繰り返す文様。ふくらみの中に雲、桐、菊など入れた

「雲立涌」「桐立涌」「菊立涌」などがあり

現代も美術工芸品や染織品、格調高い礼装、盛装のきものや帯に用いられております。

線状のみの立涌は洒落着のきものや帯、地模様に向いております。

 

 

熨斗文

古来より、鮑は最高の贈り物や貢ぎ物として扱われてきました。

熨斗鮑は、鮑の肉を薄く長く切って干して束ねたもので、

紙にはさんで祝儀の進物や引出物などに使われておりました。

熨斗文は熨斗鮑を文様化したもので、帯状の鮑の図などに

他の吉祥文様を配して用いられております。

江戸中期の「束ね熨斗文様」の振袖は、細い帯状のものを数本束ね、友禅に絞りや繍、

摺箔などの技術を駆使して作られた名品で重要文化財となっております。

 

 

藤文

藤は、その美しい姿から古来より愛でられ、平安時代後期の藤原氏全盛のときに

文様として完成された有職文様の一つ。現代も能装束をはじめ、きものや帯、

工芸品にも数多く用いられ、枝を描き、季節の風景を置くと季節感溢れるものとなり、

図案化された藤単独のものや、松や菊などと合わせると季節問わず幅広く使うことができます。

「藤の丸」「藤立涌」「巴藤」などがあり藤の家紋も五十種類以上があります。

 

鳳凰文

鳳凰は、瑞鳥として飛鳥時代のころから文様にされております。

「桐の木に住み、竹の実をついばみ、名君の知性に宿る…」という中国の

故事に因み、桐や竹を組み合わせた「桐鳳凰文」や「桐竹鳳凰文」、

菊と桐と鳳凰を組み合わせた「菊桐鳳凰文」などもあります。

いずれも格調高い吉祥文様として礼装に用いられております。

 

 

雪輪

雪文の一つで平安時代から伝わった文様です。雪は古くから雪華とも言われ、

月や花とともに風流を表現する題材として美術工芸に用いれらております。

雪輪は、雪の結晶を円形にまとめ六角形の美しい輪郭に線描きした線文様。

雪輪の中に文様を入れたり文様の区切りに雪輪を用いたりします。

礼装から洒落着までのきものや帯に、季節も年齢も問わず用いられている人気の柄です。

 

 

いかがでしたでしょうか?

今日はほんの一部の文様をお伝えしました。まだまだ様々な文様があり、

模様の意味を知ることで日本の文化の背景を知ることも出来ますし

意味を知りながらきものの柄を見るとまた新たな発見が出来ると思います。

 

ぜひ、ご自身のお持ちのおきものの柄についても一度見てみてくださいね(*^ω^*)

 

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